人が人生の最後に後悔すること
「人が人生の最後に後悔すること」は何か?
オーストラリアのホスピスで看護師をしていたブロニー・ウェア。死を迎える患者たちが最後に後悔していることを聞き、記録し続けました。その結果、もっとも多かった答えは、次の通りです。
「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気がほしかった」
他人の期待に合わせず、自分に正直に生きるにはどうすれば良いのか?
そのためには、「人から嫌われる勇気」が必要になります。
人の本能「嫌われる恐怖」
「人から嫌われる」のは、容易ではありません。
人は本能として、さらに遺伝子レベルで、「人から嫌われる」ことを恐れ、回避するためです。
その目的は、"個人が人の社会の中で孤立しないため"。(個人心理学)
個人が人の社会の中で孤立する = 生き物としての生命維持に危険を感じる状況であり、本能的に回避を試みる。
例えば、
野生の生き物の "ライオン" の個体が、地球上に生まれた瞬間から本能的に「肉食の生活」にも関わらず、"これから" は「草食の生活」として生きる道を示される。
頭で冷静に考えると、不可能に感じる。
野生の生き物の "人" の個体が、地球上に生まれた瞬間から本能的に「人から嫌われる恐怖を持つ」にも関わらず、"これから" は「人から嫌われる勇気を持つ」として生きる道を示される。
こちらも、頭で冷静に考えると、不可能に感じる。
「そんなことは不可能だ」、「できる訳がない」と。
人から嫌われてしまう、孤立することを考えただけで、目に見えない恐怖を感じる。
"人が生き物としての生命の危険を感じる恐怖を乗り越える勇気"
"人の遺伝子レベルの本能に、自らの意志で抗う勇気" 。
自分に正直に生きるには、人の本能に抗う勇気が試されます。
個人には実現不可能に感じる勇気。
それが、1度きりではなく、"人生では試され続けます" 。
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